現世はスタックしている

現世主義は常に死=無として語る人々とともにある。

死が無であると、確かめもせず決めつけているからこそ、現世の幸せ、現世の快楽にしがみつく哀れな人間達が生まれる

僕は現世主義はスタックしてきていると思う。
現世を否定するのではない。現世を目的とすることがスタック(行き詰まり)なのだ。
現世を適度にかわし、もっと時空の広いスパンで自分の生命、世界の流れ、死後の未知をとらえることこそが、我々の心を静寂と平安に導くのではないか?

という直感がある。

インターネット社会は現世を誇大化させる。だからこそインターネットはスタックしている。

Stack Overflowなのだ。

 

 

閑話休題

 

空いてるスペースがあるので、仮想通貨採掘をやっている。

いまのところ一日で8ドル分くらいの仮想通貨が電気代を消費して生成されている。

これこそ未来の労働である。コンピューターが人間の代わりに通貨をダイレクトに生成するということだ。

こんな未来を予測したSF作家はいただろうか?

そもそもAIはいくらでも予想している作家がいたが、ブロックチェーン技術を予測した作家はいなかったと思う。

インターネット自体が戦後のSFでもほとんど予測されていなかったし、携帯電話止まりである。

ドラえもんですら、インターネット社会は描かれることがない。ツイッターをやっているセワシ君とかインスタ映えを気にするドラミちゃんなどは存在していない。

つまり、未来は常に革新的で、創造性の極致だということだ。

つまらない未来を想像していちゃいけないのだ。想像なんて「たかが人間の脳」のやったことなのだから。人間の脳を信用してますかね?俺は世界のほうを信じる。世界のほうが広大で、生命と死と超えて壮大な世界を作っているのだ。

死は終わりだなんてのはつまらない妄想だ。死は素晴らしい次へのスタートで、その先は誰も予測がつかなかったほど素晴らしい世界なのだ。

EthereumのコントラクトでPayment Channelを実装してるやーつについて

久々の技術ネタ

 

最近はBitcoinも送金手数料が高くなっているらしく、当初言われていたような「マイクロペイメントに使える!!」も無効化されそうな勢い。

 

Ethereumも高騰しているので、何回も何回も送金してたら手数料がかかりまくる。

 

PaymentChannelはビットコイン用に考案されてマイクロペイメントの技術だが、Ethereumにも適用されようとして開発が進んでいるらしい。(Raidenネットワーク)

とは言え、そんなの作らなくてもPaymentChannel作れるよ、と言う記事があった。

 

Ethereum Payment Channel in 50 Lines of Code – Matthew Di Ferrante – Medium

 

Mediumのこの記事が面白そうだったので読んでみた。コードもわかりやすかった

 

Githubに全部載ってる

GitHub - mattdf/payment-channel: Ethereum Payment Channel in 50 lines of code

 

 

AliceがBobに1Tweetごとに0.001ETHを贈りたい。だけど毎回確認して送金してると手数料がバカにならない。

 

Bobも、Tweetしたらちゃんと貰えるのかわからないので不安

 

 

という問題が、コントラクトで解決できたよ、という話でした。

 

手続きは以下の通り

1. Aliceがコントラクトを発行。その時に必要金額全部を送金する。(0.001ETHを100回送る予定なら0.1ETHをコントラクトアドレスへ。

 

2. Bobはそれを確認し、ちゃんとETHがあるとわかる。

 

3. BobがTweetしたのを確認したら、Aliceは自分の秘密鍵で0.001ETHを送るメッセージ付きで署名してBobへ送る(コントラクトを経由せず、別の方法で良い)

 

4. BobがさらにTweetをし続けたら、Aliceは0.002ETHに署名,0.003ETHに署名、と署名付きメッセージを更新してBobへ送信する。 

 

 

出金方法

 

・Bobは任意の時点で出金できる。(Aliceにもらった署名付きメッセージとBob自身の署名をコントラクトに送信する。)

ただし、出金できる量はAliceが署名した時のETHの量までなので、0.001ETHに対してしか署名していなければ0.001ETHしか得られない。

 

・Aliceは任意の時点で出金はできないが。最初に定めた期限を超えた場合には残っている分を全額出金できる。

 

 

以上のやりとりがマイクロペイメントチャネルと同じっぽいので、Ethereum上で実装できたと言えばそうであるような気がする。

 

ただ、より低レイヤーのクライアントソフトレベルでやれるようにしたほうが効率やセキュリティの面でいいのかもしれない。(不明)

 

相対幸福と絶対幸福について雑文

努力に対して見合うリターンが得られるものとそうでないものがある。

それが何かは人によって違う。
万人がこの努力をしたら必ず幸福になれるというのは基本的には無い。

ただそれは相対的幸福論でしかないので、ベネフィットが費用に対して大きいか小さいかの違いでしかない。これは本質的には、価値は相対価値でしかないということを意味している。

つまり基本的には、市場ではかられ、他人に比べてとか、年齢平均値の割にどうだとか、周りがどうだからどうしたいとか、そういったものである。

そこをシフトしている人にとっては実際はいかなる努力も幸福である。

この場合は絶対的価値としての幸福であると思う。つまり自身の内的な価値でしかなく、比較相対ではない。

このような心理に達するには人間は大人になりすぎてはいけない。大人は基本的に相対の動物であるからだ。

大人が市場経済の主な参加者である限り、それは避けられないのではないかと思う。

基本的には、弱肉強食ということにもつながる。弱肉強食はこそ比較相対が生死に直接結びつく世界であるからだ。

では絶対的幸福論を確立することは人間には不可能だろうか?
この世に生きている限りイエスかもしれない。生きるとは比較を避けられない行為である。物質、肉体を持つ限り所有や権力は常に付きまとうのだ。

出家は悪のように語られるが、出家は比較を抜け出し絶対的価値の追求に向かうための方便である。

学問の府こそ出家(出世間)の一つである。利益追求から逃れ、純粋に真理を探究できる場所が出家と異なるはずがない。

滑空①

……洋上を走る滑空機のようなものが見える。
 
それは編隊をなし、地平線のかなたまで何も見えぬだだ広い海を一定の高度で進んでいた。
 
薄く青い煙を不気味に放ちながら、静かな音で進んでいる。
 
「大世界転移」の起こる前、この地球は丸かった。人々は海を渡り、世界を一周することができたという。海と海はただの隔たりでしかなく、多くの国は交易で栄えていた。
 
しかしそれを知るものは今はいない。大昔の航海士だった僕の家系ではその昔の海図を大切に保管していたが、奇妙にそれは平面に書かれていた。その端と端は繋がっていたというのだ。
 
世界が転移して以降、それは数千年も前のことだが、地球は平面になった。いや、それが平面であることを確認できた者はいない。何しろ海の向こうから帰ってきたものはいないのだから。
 
空の向こうには星々があり、宇宙があった。実際に宇宙にいった人々もいたらしい。しかしいまや空は時折明るい時間を持つのみで、星などは見えぬ暗黒の世界だった。
 
科学者によれば、宇宙は物理法則の高次の乱れに見舞われ、いままであった秩序はすべて破壊されてしまったのだと言う。この地球がかろうじて生き残っているのも奇跡かもしれず、またいつこの空間そのものが崩壊するかも予測ができなかった。何しろ数千年前の物理学は一切役に立たなかったのだから。
 
かろうじて重力と呼ばれるものがあり、物質と呼ばれるものがある。そしてなんとか人々は暮らしていた。
 
いま、僕が乗っているこの艦隊は、無謀にも海を渡ろうとしている。無限とも言えるこの世界で、かすかな希望をもとに、精鋭の乗組員たちと、わずかな科学者、戦闘員、そしてなぜか僕を載せて、日夜ある方向へと滑空しているのだ。

ベーシックインカムは「隷属への道」なのか?

働きたくないので、ベーシックインカムには賛成だが、ベーシックインカムのシステムは国家への隷属の道であるとも考えている。
共産主義社会では皆が労働を行い、国がお金を支払う。
しかし、反政府的思想を持つ者たちはそのお金が権力者の恣意的な運用によって支給されず、健康で文化的な最低限度の生活なども無視され、政治犯として収容所送りになったりする。
フリードマンが『資本主義と自由』の中で述べているのは、もし資本主義社会であれば、彼は自分で経済的に自立する手段を確立しうるし、また、寄付などによって彼の政治活動は存続もし得るということだ。
資本主義国家でなければ、政治的な活動を「自由に」行うことができない。
これは歴史を見れば明らかだ。ソビエトや中国で数多くの反政府思想を持つものが追放、処刑され、北朝鮮でも同じようなことが起こっている。
つまり共産主義は独裁への道だったのだ。
ベーシックインカムも実はそのような危険性を孕んでいるのではないかと思う。毎月政府にお金をもらうようになってしまったら、反対運動や言論を自由にすることはできなくなるだろう。
それらの自己規制はやがて全体主義国家への道となるような気がするのである。

 

 

資本主義と自由 (日経BPクラシックス)

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隷属への道 ハイエク全集 I-別巻 【新装版】

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隷従への道―全体主義と自由

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暗号通貨と自由

ゲームプレイ用に買ったグラフィックボードで仮想通貨のマイニングも始めた。

久しぶりにやっている

Zcashという匿名性の高い謎のコインがあり、それがそこそこ掘れるらしいからやってる。

いま1コイン単位で2万円くらいになっている

最近のここらへんの話題はついていけてないので頑張って勉強しないといけない。

匿名技術というのは今の世界で重要なテーマになっていて、もちろんそれは政治的な背景を強く持っている。

プライバシーの権利を侵害することが堂々と行われている事実があらわになってきて、保安のために個人の自由を侵犯しているところだ。

ビットコインや暗号通貨技術の大きな特性は、その匿名化技術にある。または、単純に言えば、現代ではAmazonで買ったものはそのデータを調べれば政府が簡単にわかってしまう

送金購入手段、履歴データを政府が抑えるということは何を意味するか?
これは経済的自由の侵害である

ミルトン・フリードマンはその著書『資本主義と自由』の中で、経済的な自由権の喪失は政治的自由を失うことになると述べ、共産主義勢力を攻撃した。

それと同じことが、いま「資本主義国家」で行われようとしている。ポスト資本主義国家は監視をベースにした経済的な不自由、個人の思想や活動への過大な干渉、政府による恣意的な制裁。つまり権力の乱用という事態に至っている。

経済的自由<=> 政治的自由 <=>思想・言論の自由 <=>内心の自由 <=> プライバシーの権利

などと複雑に相互は絡み合っていると考えている。

 

 

資本主義と自由 (日経BPクラシックス)

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メモ:「<オタク>の逆襲」

「<オタク>の逆襲」というタイトルで短い文章を書きたくなったが、適当にメモ。
 
<オタク>とは90年代に「オタク」と呼ばれていたものであり、今の時代の「オタク」という言葉の意味するものとは異なる。
 
つまり80、90年代にあったオタクカルチャー、SFカルチャーが一度軽く死んだ。
 
しかし、いま復権しつつあるのではないか、という話
 
最近上映された「BLAME!」の映画版を見て思った(原作とは印象がわりと違ったけど世界観は一緒)
 
これはNetflix配信も決まっていて、海外にもファンが多いらしい
 
 
などなど、熱い作品がいっぱいあったのに、なぜいまのアニメは「つまらない」のか
 
答えは一つ
 
「日常系」だから。
 
アニメは大衆化し、陳腐化した。
 
そしてかつてのアニメに「オタクが熱狂した成分」とは何か。
それは
「世界への総合的な理解、世界への総合的な改変の欲望」
であると考えている。
 
政治や国家、戦争、SFによる未来の破滅した地球の描いていたものはまさにリアルからの延長で、切迫した想像力が生み出したものだ。
 
いま閉鎖しているように感じるその想像力は、90年代を過ごした世代、それ以前からいた世代によってまた再生産される。
 
文化はこのままでは死ぬというか、まったく面白くない。海外ドラマを見ていたほうが面白い
海外の映画を見ていたほうが面白い
 
しかし虐殺器官BLAME!を見ると、
 
「日本人だけでほぼ作ってるアニメ」であり、なんだこの単一民族国家、やばいなと思う
 
世界中の才能が集結しているアメリカの西海外でさえ作れないものがここにある。そしてそれらは90年代にすべて源流があった。
 
そう思うと、なんとも不思議な反動を感じる。
 
行動が大事だと言われてデモがあり、それがうまくいかないことや、そもそも世界像・政治像を失った市民たちは日常系のドラマやアニメに退避した。自分たちの幸せを守ることすらできず、政治や国家、世界に対する創造性を失っているのだ
 
あと小島秀夫もいるんだけど、彼は50代だから庵野秀明と同じくらいの世代、それくらいの時代を生きた人間の政治的な経験とか歴史のリアリティがいまの作品の源流になっている
 
あとは単純にSFが黄金期だった。様々な一流作家がすごいSFを作ったり、映画化されていた時代。
 
それもいまの時代状況とだいぶ違う点である。ハリウッドがつまらなくなったということだけど。良質なSFが減った
 
見る人も少なくなった
 
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