映画「イントゥ・ザ・ワイルド」:インターネット以前の美しい世界
映画「Into The wild」の良かったところは、この映画が「インターネット以前」であるというところが決定的なんだよね
舞台は1992年。まだウィンドウズ95も無かった頃だ。
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2009/02/27
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インターネットもスマホも形態すらまともに存在していない世界 それがこれだけ楽園にもなるのかと いや、正直今の時代からしたら90年代くらい以前の世界はもはやすでに「イントゥ・ザ・ワイルド」とも言えるよねっていうくらい、今の世界は情報通信が張り巡らされている。 アメリカの一青年がたかが国内からアラスカ目指すだけで、究極の放浪感を感じられるのは、そういうところがあったんだ いまだったら、世界のどこにいっても、常に情報は流れていて、遮断なんか簡単にできるものじゃない。むしろ、放浪者ですらインターネットがライフラインだ。これじゃどこに「荒野」があるんだ。 そう思ったよ そして、アラスカで一人で暮らすという本物のワイルド生活が、嘘でもなく、ネットもないし、電話もないし。 帰れなくなって、毒草を間違えて食べて死ぬというのが、本当の世界で美しいとさえ言える。 死ぬ瞬間の、あの描かれ方。最高に美しい。世界が輝くんだよね。息を大きく吸って、吐くこと無く息絶える。あの描写 トルストイの「イワン・イリッチの死」を彷彿とさせていて、確実にそれを意識しているだろうね、と思った
イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ (光文社古典新訳文庫)
- 作者: トルストイ,望月哲男
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