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スマート・コントラクトの思想

欧米で活発に研究開発の行われているSmart Contracts 日本語で言うと、「電子契約」

この思想運動に関して考えてみると、まずこの取組が行おうとする契約内容は、単なる貸し借りにとどまらず、会社の運営、給料の支払、株式・債券市場の代替、国家機能・福祉機能の代替 など大変幅広く、社会の多くのインフラ部門にまで渡っている。 この技術開発の基本にあるのはブロックチェーン技術 一番の応用は通貨の電子化、つまりBitcoin また最近新しく開発されているEthereumはより汎用的な契約執行のプラットフォームである。 また、この流れのその最たるものはBitnationであり、国家機能のすべてを電子契約化しようとして、国籍なども不問とする。

 これらの開発内容に関して、一般的に日本人は受け入れ難い部分があるのではないかと思う。契約に対する考え方の違いがあり、まず日本社会における契約はかなりの部分を人間の運用に頼っており、書面で定義された内容よりもその場その場での人間相互の暗黙の合意を重視している。 欧米では反対に書面で定義された内容こそが契約のすべてであり、そこに人間的な判断の幅をできるだけ持たせないほうが好ましいと考えている。 この観点からすると、欧米の契約は電子化に非常に適しており、スマートコントラクトは必然的な開発内容である。ゆえに今後もその流れは止まらずますます社会の運営に組み込まれ、法律を部分的に代替していく可能性が高いと思う。

では日本ではどうなのかと考えると、実際的に受け入れ難いのではないかと思われる。契約がプログラム通りに行われると不便であると考えるのではないか?雇用契約、賃金契約、貸し借り、法律の執行。あらゆる面で曖昧さを残しておきたいと考えてるのではないだろうか。また、まさにそのような「思想」が我々日本人の形成に深く関わっているからこそ、現在欧米で活発であるにもかかわらず日本ではこれらの技術開発がかなり消極的なものとなっているのではないか?高度な設計をもつBitcoinですら信用ならないという意見が強い。 これは単なる「英語の壁」以上の抵抗力を持って日本人を規定していると思う。