幸福とは何か

最近このブログに技術的内容は書けなくなっている。というか内容が技術からかけ離れているので、技術用には別のブログ書かないといけない。
 
斎藤環の新刊を読んでポジティブ心理学のことが書いてあったので少し考えた。自分にとっての幸福はわからないが、なにが幸福では無いのか?はなんとなく方向性としてわかる。
 

 

人間にとって健康とは何か (PHP新書)

人間にとって健康とは何か (PHP新書)

 

 

 ポジティブ心理学を創設したセリグマン博士。セリグマンの研究では幸福は3つ形態をもつ
 
1.快楽(pleasure)の多い生活
2.没頭(フロー体験)の多い生活
3.生きる意味、取り組みの意義(meaningfull)な生活
 
この中で1はもっとも持続が困難で、2,3が持続可能で望ましいという
 個人的には2,のフロー体験、フロー状態は幸福といえるのか?が疑問である。
具体的にあげられるのはマインドフルネスや瞑想状態、または研究や仕事に熱中している時のフロー体験。それらは没我、我を忘れており、実存的苦しみ(自分の持つ何らかの悲惨さ)から解放される
 が、しかし、結局それはその状態にずっといつづけなければならず、麻薬のようなものだ。
 仕事中毒の人間がフロー体験にずっといて、苦しみから開放されたとしよう。しかし家庭に帰るとそこは悲惨で、家族も悲惨だ。
 
果たしてそれは幸福と言えるのか?という客観性のある視点である。
 
また、仕事そのものに本来的な意味が無いのであれば、単なる遊びやセックスへの熱中と変わらない、覚めてみれば終わり、なのだ。
 だから自分としては3がもっとも重要な幸福体験であると考える。人間にとって最も幸福に重要なのは意義・意味
 人生がその本質において社会や歴史と関連を持ち、そのあり方や行く末、世界の神秘との結合などにおける幸福を持つことだ。
 ただそれはかなり見つけるのが難しい。わからない。だから2のフロー体験は次善の幸福だと言える。