統合失調症と原始社会のシャーマニズム
なぜ統合失調症が100人に一人という高い確率で発症するのかについて疑問です。人類の進化において、このような傾向の遺伝子は淘汰されてしかるべきです。なぜなら統合失調症では現実認識も、現実対処能力も無くなってしまうからです。
しかし僕は思い当たるのは、人類の原始社会が「シャーマニズム」によって運営されていたことです。シャーマニズムとは、特別な少数のシャーマンがその預言や謎のヴィジョンを元に政策決定をしていた社会のことです。
このシャーマニズム型社会は現在でも少数存在するし、有史以前、3000年前ならたくさん存在していました。むしろ宗教的なリーダーを介在しない共同体のほうが少なかった。
だから、統合失調症、幻聴や妄想は人類の社会体制の本質何だとも言えるのだと思います。
3000年たって今。幻聴や妄想は淘汰されるようになりました。科学の時代だからです。
しかし、遺伝子は3000年くらいの短期では淘汰されません。もし現在の社会で不要であったとしても、その遺伝子要素が人類の遺伝子から消えるには1万年とかそれくらいの単位で時間がかかるのでしょう。人類は遺伝子より早く、知識社会を発展させ、技術が加速度的に世界を支配するようになってしまった。だからこそ、原始社会といまとのギャップの現れとして、シャーマンに近い統合失調症患者というのが多数存在するのではないかと思います。
- 作者: 中村ユキ,当事者のみなさん,福田 正人
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2011/05/27
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